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Royal Blood [Rock]

おっとっと、気がつかないうちに英国から重量級のバンドがデビューしていた。それも一年近く前とは、ずいぶんとうっかりしちゃったもんだぜ。
 

Royal Blood

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バチ当りな名前のこのバンドはドラマーとベーシスト、ボーカルはベーシストが兼任。つまり、メンバーがたった二人なのである。レコーディングやライブに際してもサポートメンバーは入れていないようだ。

では、どうやって音を創っているかと言うと、ビデオを見た限りでは、重く安定感のあるドラムがアンサンブルの根底を支え、ディストーション、オクターバーを中心にエフェクターを多用したベースがフレージングを工夫した上、エフェクターのON/OFFを頻繁に行い、ベーシストとギタリストの役をこなしている。指先のみならず、足下も相当忙しいことになっている筈だ。さらに加えてボーカルも担当しなければならないのだが、そのむさ苦しい(失礼)外見とは裏腹に、のべつまくなしにダミ声でがなるような無作法な事はせず、なかなかエモーショナルで『聴かせる』歌唱を心がけている。このあたりは非常に好印象。



音響設計は、同様の編成で(ボーカル担当はドラマーだったが)インパクトのある音をぶちまけ、「これは化けるか?」と期待させたものの、うまく波に乗れなかったDeath From Above 1979を思い出させるが、彼らと比べると曲が格段にキャッチーで、飽きる事なくアルバム一枚を聴き終わってしまう。まぁ、全ての曲が2〜4分台と冗長でないことも有効に作用しているとは思う。曲調は、The White StripesMuse等を想起させるものが多く、全ての曲にそれなりの魅力がある。残念ながら、編成に起因する音響的特徴(限界、とも言い換える事も可能だが)のせいでどの曲も似たような印象になってしまうのは致し方無いところだろう。が、ところどころ70年代ハードロックの匂いを漂わせているところは個人的にツボ。ま、これもThe White StripesやMuseにみられる特徴と同じなのだが、なによりもこのドカスカパカスカブンブンギャンギャンとうねる超重量感、非常に魅力的だ。

メジャーデビュー前から相当の人気があったようで、このデビューアルバムのチャートアクションも良い結果が出ており、特に本国英国では1位を獲得しているようだ。さて、2枚目以降はどのように展開していくのだろう?と、いうより、これ以上の事が彼らに可能なのだろうか?ゲストミュージシャンなんか安易に起用したら「たった二人でこれだけ分厚い音を出している」という、彼らの存在価値は下がってしまうし・・・

 
ま、あまり面倒な事は考えず、我々リスナーは今の輝きを享受すればいいのだと思う。とりあえず、一聴の価値はある。



Royal Blood

Royal Blood

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Warner Bros / Wea
  • 発売日: 2014/08/26
  • メディア: CD


 
 
 

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