ENYAのデビュー作 [Pops]
amazonから、予約していたENYAの新作を発送した旨のメールが来た。多分、明日には届くだろう。楽しみだがどんな内容か予測はつく。大きな音楽的変化はないに決まっているし、ファンもそんなことは期待していない。唯一無二の普遍的美しさを持ったENYAのスタイルには革新は必要ない。万が一、ENYAが流行の音を作品に取り入れたり、技巧に走った音創りを始まったら魅力が半減してしまうことはENYA自身も充分理解しているはずだ。
過去に発表された5作品(ベスト盤やシングル盤、企画盤を除く)は全て購入した。個人的にはシェパード・ムーンに思い入れが深く、一番良く聴いているが、昨日、復習でもしようと思い立ち、最も聴いていない一作目を久しぶりに聴いてみた。
ENYA
ジャケットを見てみると、1986年の作品。日本デビュー作にして出世作、WATERMARKの二年前にあたる。日本では、3作目(4作目だったか?)の発表後、ずいぶん経ってから発売された記憶がある。俺自身は既に輸入盤で購入していたのだが、CELTSという新しいタイトルを冠され、ジャケットも変わっていたので、ショップで見かけたとき、「すわ、ニューアルバムか?」と、条件反射的に買いそうになってしまった。あぶねぇあぶねぇ
さて、久しぶりに聴いてみた感想だが、やはり「ENYAの音楽」としか形容のしようがないな。たおやかなボーカル、重層的に積み重ねられたコーラス、シンセを多用しながらも生っぽさを感じさせる音響設計。が、やはりそこは新人歌手のデビュー作。完成度という点では後の作品群に譲る印象は否めない。シンセの音の選び方もところどころツボから外れているし、驚いたことにジャリジャリした音のギターがやる気の無いソロを取っている曲があった・・・深くは考えなかったが、ENYA作品の中で、多少なりともギターをかじる俺がこの作品を選んで聴く機会が少なかった理由がわかったような気がする。
とはいいつつも、前述の通り、やはりENYAの音楽以外の何者でもない。比較論で言えば過去に発表された5作品の中では最も個人的評価は低くなってしまうが、それは他の作品が素晴らしいからであって、この作品がつまらないからではない。新人歌手の一作目としては非常にクオリティが高い。いずれにせよ、どれを聴いても似たような印象を受けるので、他の作品を差し置いてまであえてこの作品を選ぶ理由が見当たらなくなってしまうだけだ。
ところで、ENYAはコンサート活動は行っているのだろうか?もし、行っているとしたらどのような編成で行っているのだろう?割り切ってシンプルな編成でやっているのか、それともこだわって大人数の女性コーラス隊を導入しているのか、はたまた打ち込みやサンプリングを多用し、アルバムの音を再現しているのか・・・・非常に興味がある。
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