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PINK FLOYD / LONDON 1966/1967 (虹色に染まる脳味噌) [Progressive]

先日、渋谷のタワレコに赴いた際、おそろしく極悪(極上)のサイケな音楽が大音量で流れていてびっくりした。
「このご時世にいったいどういうつもりだ!こういうやる気のなくす音をこんなに人が集まっているところで鳴らしちゃだめだろ!ああ、この売り場にいる百人以上の脳味噌が虹色に染まっちまったじゃないか!こういう音楽が世間に氾濫したらいったいどうやって責任をとるつもりなんだ!これ以上被害を広めないためにも一枚だけでもここから撤去せねば!」と、購入。

ま、早い話、こういう音が好きなわけね。

PINK FLOYD / LONDON 1966/1967

pink floyd london.jpg


数年前に発売された、狂気のギタリスト(本当に狂気)SID BARRETT在籍時のPINK FLOYDの貴重な音源の再編集盤のようだ。収録されているのは2曲、合計で30分に満たないが、エンハンスド仕様になっており、映像も収録されている。

それにしてもこれは大変なことになっている。何が大変かって言うと、演奏者の誰一人として演奏をまとめようと思っていないところだ。

一曲目は1stアルバム、THE PIPER AT THE GATE OF DAWNに収録されている、リフが印象的なINTERSTELLAR OVERDRIVEだが、導入部にメインフレーズこそ確認出来るものの、あっというまにインプロになだれ込む。ま、THE PIPER AT THE GATE OF DAWNでもほぼ同様の構成なので、もともとインプロの口実としてテーマフレーズが考えられたのだろう。しかし、なんとオリジナルアルバムでは10分未満だったのにこのテイクでは17分弱!ま、この手の音は苦手な奴は1分も聴いていられない筈なので、それが10分であろうと17分であろうと60分であろうとさほど変わらない。(変わるか・・・)

そして二曲目はNICK'S BOOGIEって、どこがブギーなんだか良く解らんが、どうやら曲の主導権をドラマーのNICK MASONが握ってはいるようだ。しかし、誰もドラムの刻むリズムなんか聴いちゃいない。好き勝手に自分の出したい音を出しているだけだ。・・・うわぁ、やべぇ。頭がぐるぐるしてきた。

マクロな世の中の不条理をミクロな個人の不条理に照らし、脳味噌が虹色に染まったサイケ野郎が自らを破壊して搾り出した恐ろしく凶暴な音の排泄物。物凄く好きだが、あまりにも危険過ぎる。この作品は程ほどに聴いて押入れに隔離しなければならない。

それにしてもこれが40年近く前の音だなんて・・・ここまで性根の座った奴ら、果たして今の音楽業界にいるのか?


London 1966/1967

London 1966/1967

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Snapper
  • 発売日: 2006/02/21
  • メディア: CD

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