ガムランカセット [ガムラン]
先日、思い立って初めてバリに行ったときに購入したガムランのカセットを聴いてみたのだが、かなり音質が劣化していた・・・テープ自体のヨレもさることながら、「磁気映り」が起こっていて、ただでも良好とは言いがたい音質の悪さに一層拍車がかかってしまっている・・・大ショック!
あまり認識されていないが、「磁気映り」とは、巻き取られているテープの表面に接触しているテープの磁気が映り込んでしまう現象。磁石が接触している金属を磁化するのを思い出せば解りやすい。カセットテープは表面を磁化して音を記録する媒体であるからして、同様の現象が起こるのである。
それはともかく、被害を最小限に食い止める為に、これらのカセットのデジタル化を行うことにした。専用のソフトウェアを使ってPCに音を読み込ませるのだが、60分のアナログ音源(カセット)をPCに読み込ませるにはきっちり60分間再生しなければならない。当然、ステレオは占有されるので、嫌でも聴きながらの作業になる。気の長い話である。
ついでなので、今までデジタル化が完了した、いとしきガムラン・カセットをいくつか紹介。
タバナンのグンデル。商品番号の若さからかなり古い録音であることが容易に察知できる。曲名は一切記されていない・・・
ワヤン・バテル。これもかなり古い録音のようだ。力強い演奏、荒々しいスピード感がとても魅力的。
パガンのスマルプグリンガン・サイ・ピトゥ。古色蒼然とした枯れきった味わい。絶品。いつかはこの楽団の演奏を生で聴いてみたいものだ。
テガラランの楽団が演奏するルランバタン。素朴、かつ実直な演奏。ガムランのカセットでは最も気に入っている一本。商品番号(777)も好き。(笑)
古典歌劇、ガンブーの音楽。長大な竹笛、スリン・ガンブーのうめくような響き、ルバブの不安感を煽る妖しい揺らぎが極上。
巨匠、ワヤン・シンティ氏のルバブのみの録音。ひたすらひたすら渋い演奏。
ふう。たったこれだけでもデジタル化するのに半日以上かかるのだが・・・
ひき出しに収納してあったガムランカセットを引っ張り出してみると・・・
げげげげげげげげ・・・こんなにあったんですか!?
どうやらパンドラの函を開けてしまったようだ・・・
まだ押入れにもあるはずだが・・・恐ろしい・・・
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